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vol.28

dフォトヒント

写真家きょん♪さんに聞く、
カワイイ写真の撮り方

おそとで遊ぶ子どもの姿を可愛く撮る方法は?

おでかけした時に、子どもの写真を撮りたい。でも、上手くいかない…そんな悩みはありませんか?

ゆるかわ写真家きょん♪さん(川野恭子さん)に、おそとで撮影するときの構図や、動きまわって遊んでいる子どもをどのように撮影すればいいのかを教えていただきました。

子どもより低い目線で新鮮な写真に

まずは、構図について教えていただきました。

「子どもを撮影するとき、もちろん高い位置からでも構いませんが、いつも同じになってしまうのであれば、下から撮ってみると新鮮味のある写真になります。空も写るので、背景もシンプルになります」(きょん♪さん 以下同)

上・上から撮影/下・下から撮影

上からの目線と下からの目線では、子どもの表情が違って見える。

おそとでも、背景をシンプルにしたいなら

きょん♪さんによると、子どもが主役になるような写真を撮るコツは、背景をシンプルにすること。おうちで写真を撮るときは、背景を床・壁・天井にすると、背景がごちゃごちゃせず、シンプルに見えます。おそとでは、どのような工夫が必要なのでしょうか?

「おそとで写真を撮るとき、関係のない人や看板などが写り込むと、ごちゃごちゃした印象になってしまいます。芝生もしくは樹、空、壁など、シンプルな背景にすることで、子どもをメインの写真にすることができます」

上・背景がごちゃごちゃ/下・背景がすっきり

比較すると、背景が芝生だけの方がすっきりとして、より子どもが引き立って見える。

動いている子どもを撮るときのコツは、距離感!

走り回る子どもの顔を撮るのって、とっても難しいですよね。実は、動く子どもを撮るときは、遠くからシャッターチャンスを狙うほうが、撮りやすいのだそう。

「動いているところを撮影するなら、引いて。表情を撮りたいときは、止まっているときに寄って撮るのがコツです」

動いている子どもに近づいて撮影しようとすると、子どもがフレームから外れてしまったり、ブレてしまったりします。

しかし、離れた距離からなら、カメラを少し動かせば、簡単に子どもの動きを追うことができます。

上・距離が近い/下・ちょうどいい距離感

連写で撮ろう

動いている子どもを撮ると、ピントがあわずに全体がボケてしまったり、ブレてしまったりすることも。子どもと追いかけっこをしながら撮影していたきょん♪さんに、動く子どもをきれいに撮る秘けつを教わりました。

「動きを撮るときは、連写で撮るのがオススメ。あとからベストの写真を選びましょう。動いているところを撮影すると、どうしてもブレたり、瞬きで目が閉じていることもあるので、連写にしておくと、そのうちの一枚はいい写真だったりします」

とにかく、たくさん撮ることが大事、ときょん♪さん。

連写

連写で撮影した3枚のうち、ベストショットは真ん中のもの。風船で顔が隠れることなく、いきいきとした表情が写っている。

雨の日や、曇りの日でもおそとで撮影できる

この日は、朝から大雨が降った日。ようやく雨がやんだ午後、曇り空の下で、おそとで遊ぶ子どもの写真を撮影しました。

実は、やわらかい雰囲気の写真を撮るには、光が強く、影が濃く出てしまう晴れの日よりも、曇りの日の方が適しているのだそう。

また、雨の日であれば、レイングッズに身を包んでおそとで遊ぶ子どもを、室内から撮影するのもオススメときょん♪さんは言います。傘や長靴はカラフルで可愛いものが多いので、子どももゴキゲンに。写真に残しておきたいシチュエーションですよね。

逆に、晴れた日であれば、木陰で撮影するとやわらかい写真になるそうです。

写真家きょん♪さんから教えていただいたコツやテクニックの数々は、どれもすぐに取り入れられる技。みなさんも、きょん♪さん直伝のテクニックで、素敵な写真を撮ってください!

フォトブックのススメ

写真は、スマホやカメラにデータとして保存しているだけではもったいない。これまでの成長記録として眺めたり、プリントして誰かに見せたり、フォトブックにしてプレゼントしたり…写真には様々な楽しみ方があります。

きょん♪さんから教わったテクニックを使って、フォトブックを作ってみてはいかがでしょうか?

フォトブックに使う写真は、すべてがホームラン級の良い写真である必要はなく、例えば運動会が終わって、帰ってきた後の泥だらけの運動靴だとか、お弁当のような脇役的な写真がドラマを作るのだそう。

「子どもの写真だけでなく、子どもの周りのアイテムにも注目してみてください」と、きょん♪さん。イベント当日だけでなく、イベントの前も撮影しておくと、フォトブックを作る楽しみが一層ふくらみますね!

(文・大熊マナミ)

dフォト

撮った写真はプリントしよう

スマートフォンのおかげで、いつでも気軽に撮影できるようになりましたが、その撮りたまった写真、プリントしていますか? 画面の中だけでなく、フォトブックやプリントなど、手に取れる形で残すと、宝物のように愛着が湧いてくるから不思議です。dフォトなら、月額308円でフォトブック1冊かL判プリント30枚を作れるので、宝物が毎月増えていく楽しみを味わえます。家に飾ったり、おじいちゃんおばあちゃんに贈ったり…と、思い出を見える形で共有するのも良いですよね。ステキな写真が撮れたら、ぜひ形に残してみてください。

川野恭子(きょん♪)

写真家。神奈川県生まれ。Steidl Book Award Japan 2016 ノミネート。システムエンジニアの職を経て、「空をより青く撮りたい」という思いからカメラを手にする。キッチンから野の花まで、日常の何気ない景色を独特の色と光で切りとる作風で女性からの人気が高まる。執筆や講師、トークショー、広告撮影など、多岐に渡り活動。最近では山に魅了され、山の美しさや、山をとおした死生観を女性ならではの視点で撮り続けている。横浜にて写真教室「Atelier photo* chocot 」を主宰。著書に『はじめてのデジタル一眼撮り方超入門』(成美堂出版)、『写真家きょん♪のふわっとかわいい「ゆるかわ写真」の撮り方ノート』(宝島社)、『子ども写真の撮り方手帖』(マイナビブックス)ほか多数。

文・大熊マナミ

出典 (mamatenna)